男と女の結びつきは
2013-03-16


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今回のテキストはいろいろな意味でとてもすばらしいテキストだった。
感謝、である。
2012年度最後の『朗読のレッスン』。今日はそのミニ発表会があった。
今期のテキストは澤田ふじ子著「花籠に月を入れて」『これからの橋 月』 (中公文庫所収)。

作品中に永正15年に書かれたという、室町時代の歌謡集成『閑吟集』が出てくる。

  花籠に 月を入れて 漏らさじ これを 雲らさじと もつが大事な

『閑吟集』 310番だという。

ある解説書によると、花籠は女性、月は男性をさすという。
澤田さんは「花籠に月を入れて」のなかで登場人物、塩川荘太郎にこう語らせている。

「男と女の結びつきは、お盆に張った水を、二人で一生持ち運ぶようなもの。わずかなことでこぼれてしまいます。花籠と月は比喩、男女の仲や結婚の心構えについて言っているのだと、わたしは解しました」

あとひと月あまりで結婚を迎えるわたしたちふたり。
ちょっとした行き違いや感情のもつれやささいなことから、お互いにもつれてしまい、別れることにもなりかねない。
お互いがクリスチャンであるという共通の土台と、わたしはろう者、婚約者は聴者であるという違い。
一生、お盆に張った水を運ぶことができるように、日々たえまなく努力と歩みを積み重ねていきたい。
[Books]

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