新人クオーターバックの当たり年とプレーオフ
2013-01-06


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NFL2012−13年シーズンは17週にわたったレギュラーシーズンを終えてすぐにプレーオフに入った。2月4日の第47回スーパーボウルまで息が抜けない戦いが続く。

今日はワイルドカード1回戦。AFCヒューストン・テキサンズ対シンシナティ・ベンガルズと、NFCミネソタ・バイキングズ対グリーンベイ・パッカーズ戦。前者は19−13で、後者は10−24で、それぞれヒューストンとグリーンベイが勝ち進んだ。

NFL2012−13年シーズンは新人クオーターバックの当たり年でもあった。プレーオフ進出チームを挙げるならインディアナポリス・コルツのアンドリュー・ラック、ワシントン・レッドスキンズのロバート・グリフィン3世、シアトル・シーホークスのラッセル・ウィルソンがそうだ。サンフランシスコのコリン・ケイパーニックは新人とは言えない、今シーズンプロ2年目だが、実質今シーズンに花が開いた選手だ。

日本ではプロ野球で新人選手が活躍することがよくあるが、フットボールの場合、スピード、パワー、テクニック、あらゆる面で大学とプロの実力力量差が大きい上に、プレーブックという、戦術を記した本で新人もベテランも自分のチームの戦術を覚えなくてはならない。日本の電話帳の何倍もあるほどぶ厚いこれらを前にして新人選手は悪戦苦闘し、ベテランクオーターバックから練習、実戦を通して学んでいく。つまり新人クオーターバックが即戦力になるケースが毎年といっていいほどほとんどないのだ。

ワシントンにしてもシアトルにしてもインディアナポリスにしてもベテラン選手がけがで欠場したり、負けを覚悟の上で成長させる機会として新人選手に試合出場機会を与えたという部分があるにしても、プレーオフにこれだけ新人クオーターバックが顔をそろえた年は珍しい。
逆に言えば、勝ち上がっていくと対戦相手はみな、百戦錬磨のベテランぞろいのチーム。それに打ち勝ったチームだけがスーパーボウルで歓喜を味わえるのだろう。

NFCのグリーンベイはアーロン・ロジャース、アトランタもマット・ライアンがいる。AFCはニューイングランドのトム・ブレイディ、ボルティモアのジョー・フラッコ、デンバーのペイトン・マニングとプレーオフ経験者がいる。とくにペイトン・マニングにとっては、2011−12年シーズンを全休してインディアナポリスから解雇されて移籍したばかりでもある。その2011−12年シーズンは実弟のイーライ・マニング(ニューヨーク・ジャイアンツ)が第46回スーパーボウルで優勝した。それだけに今シーズンにかける思いはだれよりも強いはずだ。

もちろん11人で戦うのであって、クオーターバックひとりでは勝てない。
ベテランが新人を支え、新人が若さで恐れずに立ち向かう。

熱い戦いから一瞬も目が離せない。
[Sports]

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