「ポ」ではない、「ボ」だ
2008-12-06


禺画像]
onomatope、オノマトペのまねをしようとしているのではない。

今日は終日とても疲れた。
「朗読のレッスン」2008年最終日。ひどい倦怠感と肩の痛みがあり、これが終日わたしを悩ませたのだが、かえって力を入れずにほどよい感じで読むことができたのかもしれない。
今回のテキストは、宮部みゆきさんの著書、『器量のぞみ』(新潮文庫「幻色江戸ごよみ」所収)。
――美人でもない、大女で醜女(しこめ)とまで言われた18歳の女性、お信が結婚する。嫁いだ先「木屋」の夫、繁太郎も妹も、自分に自信がないといい、鏡を手入れしたことさえないという。
それは、繁太郎にかつて一目ぼれした女性が病死し、そのたたりからだという。

男をひきつけるのは、器量だけではない。
お信も、大女だ醜女だと幼少時からいじめられこころの奥深いところに傷を負っている。だからこそ、人として生きていく上で、器量だけがすべてなのか、という問いを自らにもぶつけていく。

なんだかかつての自分を見ているような気がして、このテキストを学んだ初めから、身につまされ胸がひどく痛み傷つく。
今日の発表会もその苦しみを感じながらだったのだが、体調の悪さがいい意味で、力まずに読むことにつながったのかもしれない。

反省するとしたら、もうちょっと舞台にというか前面に出るべきだった。
来年は、厚かましくない程度に、積極的になってみよう。

朗読仲間とカラオケへ。
南のパラオ島に沈んでいる、旧海軍の零式艦上戦闘機を描いた海援隊の「パラオ・ゼロファイター」と、やはり海援隊の中牟田俊男さんと武田鉄矢さんが、酒を飲むしぐさや人生の折り返しにたどりついた男の年齢を描く「俺の人生真ん中あたり」を。
こんな歌が実感として感じ歌えるのは、やはりわたしもそれなりに年をとったのだろう。

とまで書いて。
手話仲間との飲み会に合流したときである。
「ポ」ではない、「ボ」だ。「ポキッ」ではない。「ボキッ」というような。
いきなり左の肩が激しく痛む。これまで経験したことのない、まるで切られたような痛みだ。

ううん。
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